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すること
Hなことじゃなくて、刷ること。
先日先輩のMさんからお誘いをいただいて
シルクスクリーンTシャツの摺り師である
Sさんの工房におじゃました。
学生時代にも授業で体験したことはあったけど
なんせ20年も前のことでほとんど覚えてない。
シルクを木枠に張るときに使う接着剤の匂いと
シンナーが異常に臭かったコトだけは
脳に刻まれてたけど。
「ぜひ、おじゃましたいですー。」と、
ボクの個展に来てくれたSさんとお話してからはや半年。
普通このまま何となく
何年も経っちゃったりしがちだけど、
この大先輩Mさんのおかげでスルーせずに
Sさんと再会するコトができました。
で、ほぼ初シルクの現場はというと
やっぱり臭かった! というのが第一印象。
工房の中には真ん中にどーんと
6色まで1度に刷れる機械が。
壁に沿うように置かれた
ベルトコンベアー様の機械は乾燥器。
それ以外の場所には所狭しとインクが置かれていた。
サンプルの入った引き出しなども。
もう1つの小部屋が版の倉庫にあてられていた。
版自体は以前はその場所で作っていたらしいけど
今では外注とのこと。
ボクが想像していたよりすっきりしているのは
その製版の工程がないからだと気付いた。
まさか外注という手があるとは。
ちょっと目からウロコ。
その刷り版を先ほどの機械にセットして
下の台にTシャツをかぶせ
版を下ろしてインクを載せ
スキージーという板にゴムを噛ませた道具で
向こう側から手前にインクを引く。
このとき、版に載ったインクをスキージーで
Tシャツ側に押し付けていくのだが
この力が傍で観ているよりもずっと強い。
Sさんに手取り足取り教えていただいたのだけど
ヤサ男のボクがやったのは浮いちゃって
刷り直しとなった。
Sさんは軽くやってるように見えるのになー。
やっぱしTVとかで観る職人さんたちもそうだけど
みんな簡単そうにやってる。
無駄な部分がそぎ落とされてるからだろうなー。
単色で2枚刷らせてもらって上がりは納得。
同行してもらったMさんご夫妻も2枚ずつ。
Mさんの1枚はSさんに
グラデーションをしてもらった。
さすがプロ。
何となくインクを捏ねてるような感じだったのが
サクッと一発、キレーなグラデTの完成。
洗浄用のシンナーがこもっているのか
ちょっとラリな大人の社会見学。
こんなワクワクしたのは個展の初日の感じに近かった。
手で描いてマックで彩色って方法で
いつもイラスト描いてるけど
それ自体も印刷前提の方法だから
刷るという点では同じ。
自分の作品として展示する場合でも
インクジェットプリンターで出力している。
これも云わば刷りの1つ。
何で刷りたくなるのだろう。
そんなことを思いながらまたまた描いてる。
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大久保ナオ登 :イラストレーター
1964年 岐阜県生まれ。
京都外国語大学中退、
1986年 東京デザイナー学院名古屋校卒。
第5回 ハンズ大賞入選。
第16回 愛知県優秀広告作品展入選
1996年 ARTBOX イラストファイルオーディション入選
1997年 9th Dimentional Illustrators Awards Show銅賞
1998年 10th Dimentional Illustrators Awards Show銅賞
1999年 11th Dimentional Illustrators Awards Show銅賞

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